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不動産コンサルコラム2020 3月号
『争族事例』

 

たったの1か月の間に日本経済は大きく様変わりしてしまいました

新型コロナウィルスの影響 余波はまだまだ出口が見えてこない現状です

今月予定していたセミナーも延期の決定がされ 登録実務講習や 免許更新の講習も全て中止と

なってしまいました 日本中に巻き起こった旋風に飲み込まれた形です

感染者の共通点は免疫力の下がった人が感染しやすいようです

しっかり健康チェックをし運動して体温を上げておきたいですね

今月は繁忙期ではありますが業界でもいつもの勢いがありません 外出控えや企業の業務が遅延して いるのも影響がありそうです

 

今日は実際の現場で起こっている事例の紹介です



相続において裁判になるケースは年々増加の一途を辿っております

相続財産5000万円以下が圧倒的に多い事が統計データでも示されています

何故か?? こんな事例ならわかりやすいかと思います

 

都内某所で店舗付き住宅を所有し家族でお寿司屋さんを営んでいました 

お父様が高齢になり長男が跡を継ぎお店を切盛りしていました

ある時お父様が亡くなり遺言も無いまま相続が発生しました

お母さまと長男は当然このお店を継続していくつもりでおりました

現預金は大して無いものの土地の評価が高く相続税の資金を用意していなかったのでお金を借りようかと相談している矢先

ある日次男が長男を訪ねてきて自分にも兄と同様に財産を貰う権利がある筈 現金が無いならこの家を処分して支払って欲しいと要求してきました

母親も長男も馬鹿な話だと口論になり 結果、次男は裁判提訴をしました

何回かの裁判の末最高裁で出た結論は次男の要求通り自宅を売却して法定通りの相続財産を支払えと言う結果でした 裁判所は民法に則った結論を下しただけの事で個々の事情は鑑みて貰えません

結局 母親と長男は自宅を売却してそのお金で次男に相続財産を支払いました

当然仕事も失い何もかも人生設計が狂ってしまいました

このように遺言が無い 財産が不動産しかない 分ける資金が無い 等相続の対策を講じておく必要が無いと思っている家族にこそ大きな争いの種が潜んでいるのです

親と同居していた夫婦が親が亡くなり相続した自宅の評価が高く相続税が支払えずノイローゼになり 自殺してしまった老夫婦もいます

争族にまつわるエピソードは山ほどあります

今は他人事 、しかしやがて必ず訪れる事で経験した人の殆どが

想像もしていなかったけど本当に辛い思いをしたとおっしゃいます

無駄な税金を払わない対策 揉めない対策 生前の資産の移転対策 

時間さえあれば残された人たちに感謝される承継が出来ます
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